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ポケモン竜王戦2024挑戦者決定戦6位「加速対面構築」

〇結果

29勝6敗

 

〇大会ルール

見せ合い無しシングル33

コライドンorミライドンを必ずパーティーに入れる

それ以外はレギュレーションEと同様

 

〇構築経緯

大会数日前まで様々な構築を試した結果、以下の点を重要視することに決めた。

1.勝ち目のない構築をなるべくつくらない

2.よく使う技は命中安定で固める

3.自陣の3体とも相手を倒す能力がある(対面性能がある)

4.出落ちをしない(最低限仕事をする)

 

1番は、このルールでは壁や毒菱、受けやトリックルームなどそれぞれがメジャーであり、マッチングの偏りや流行次第では特定の種類の構築と複数回戦う可能性もあるため、諦める範囲を減らすことが重要だと考えた。

2番は単なる精神的な問題であるが重要視した。技を選択するたびにドキドキするような状態では終盤まで冷静なプレイングが持たないと感じたためである。

3番は、3体の選出が確定している中で1体が完封され、1体はサポートに寄せている場合、残りの1体にかかる負担が大きくなり、大きく勝率を下げる相手がいると感じたためである。

4番は、このルールの核であるミライドンとコライドンがどちらも高速高火力であり、意識していないと何もせずにやられてしまう構成が生まれやすい。特に出落ちの存在は、数的有利が対戦の有利に繋がらないため構築段階で気を付けるべきと感じた。

 

これらを念頭に、初手クエスパトラを軸にコライドン+地面枠の並びが要点に多く合致すると感じて組んでいった。

 

 

〇個別解説

ポケモンソルジャー様の管理ツールより画像を拝借しています。使いやすいよ)

 

HB

陽気パオジアンの氷柱落とし+氷の礫を大体耐える

A無振りディンルーの地震を2耐え

S

+1でテツノツツミ抜き

+2でSブーストテツノブジン抜き(あまり意味なし)

C

余り(Hに沢山振っていないハバタクカミをルミナコリジョン*2で倒せる程度)

 

本構築の起点。

毒菱構築の初手に有利なのは言わずもがな、Dダウン効果の押しつけで受け崩しの起点にもなり、守るでトリルや壁ターンを稼げる点も優秀。

それでいてシンプルな打ち合いでも悪くない性能を発揮できる。

環境的に鋼タイプやイーユイなどのタイプ相性で大きく不利を取る相手や、カイリューやウーラオスなどの先制技持ちが減っていることも追い風である。

テラスタイプはコライドンのスケイルショットでの出落ちを防ぐためのフェアリーテラス。ミライドンやパオジアンに対しても使う場面は多い。

バトンタッチは頻繁に使う技ではないが、不利状態の打開のために他の技では補えない性能がある。

 

 

HB

陽気コライドンの120技(インファイトなど)を

通常と+1状態で受けて耐える

意地っ張りの場合は8割がた耐える程度

A

11n

+1の炎テラス晴れフレアドライブでHBクレセリアを15/16で倒せる

S

ミミッキュ+3

 

伝説枠。多くの場合このポケモンにテラスタルを使う。

最速で使うと多くの場面では素早さが過剰になることから、HAベースでオボンのみを持たせてニトロチャージを強く使う方が効率が良いと考えてこういった配分にした。このゲームで悩ましい同速勝負の回避にも貢献している。

先にコライドンを展開されても後攻ビルドアップから捲ることができ、先に展開できた場合は上からビルドアップを積んで制圧する動きが非常に強い。

けたぐりは打ちたい相手の多くに満足する火力で入り、特にヘイラッシャに対する高打点として優秀でテラスの強要などに繋がる。

また、コライドン同士のビルドアップの積み合いではドレインパンチ(威力75+半分回復)よりもけたぐり(威力120)の方が有利になることからも格闘技にはけたぐりを選択した。

フレアドライブは最大打点として迷わず採用。ビルドアップを積んでいればミライドンを半減でも倒しうる火力はときにテラス択を回避できる。

ミライドンを採用しなかった理由は、流星群(命中不安)の採用がほぼ必須に感じたことと、クエスパトラと並べた時に対ランドロスが厳しくなることを上手く解消できなかったことである。

 

CS振り切り

 

地面枠。

ミライドンの一致技の一貫を切った方がクエスパトラが動きやすくなるため、電気技を止めるポケモンがこの枠の筆頭候補であった。

その中でディンル―、ランドロスも試したが、それらには相手を倒しきる性能が足りなく感じたことと、クエスパトラのルミナコリジョンとの相性を考えてガチグマの採用に至った。

一般枠には強いものの伝説枠には簡単に倒されてしまうため、堪える+イバンのみを仕込んで最低限動けるようにしている。このポケモンも瞬間的に加速する。

受け構築相手にはルミナコリジョンでDを下げたハピナスなどの前にバトンで繰り出して戦うことが多い。

そういったバトン先としての性能と、堪えるイバンに耐久が要らないことからCSに振り切っている。2加速のバトンでテツノツツミまで抜くことが出来る。

耐性を変えて切り返す必要がないためノーマルテラス。それを見越して大地の力よりもハイパーボイスを優先した。

 

〇雑感

構築全体としての出来はそこそこだったが、とにかくコライドンの調整・持ち物・技構成が完璧に機能して多くの勝ち星を挙げることが出来たと感じている。

 

竜王戦はUSMの頃から参加しているが、毎回楽しみながらも最終的には勝ちきれなかった。

今回遂にここまで来れたので、もう少し頑張りを継続したい。

 

久しぶりに手に汗を握るポケモン対戦を沢山経験できた。

この興奮を忘れずにそして囚われずに今後も楽しんでいきたい。

 

今はもうあまり書かなくなった構築記事、ここまで見ていただきありがとうございました。