シーズン10、真皇杯ラストチャレンジで使用した構築を紹介します。
レート:最終2040くらい 順位70~80くらい
ラストチャレンジ:予選5-2で三竦みからオポネント差で負けて敗退
レートではナットレイ→ゲンガー
コンセプト:環境に少ないが十分に性能のある型を用いて相手に対処を間違えさせる。そうして楽に勝てる対戦を一定数作る。
このコンセプトに基づいて軸を成している陽気AS襷ゲッコウガと臆病CSメガボーマンダの2体は「多数派の型では勝てない相手との相性関係がひっくり返る」という性能を持っていて、なおかつどちらもある程度汎用的に戦うことができる。
考え方、戦い方はかなり対面構築だと思う。
ゲッコウガ@気合の襷
陽気
147-147(252)-88(4)-x-91-191(252)
ダストシュート/岩石封じ/けたぐり/とんぼ返り
構築の軸。陽気AS襷ゲッコウガ。
物理主体かつ襷もちというのは環境にほとんどいないため、分かりやすく相手に「想定外」を押し付けることが出来る。特にカプ・レヒレやカビゴンで受けに来ようとした場合には大抵は楽に勝てる。
一般的には持ち物の分からないゲッコウガがダストシュートを打ってきた場合にはスカーフを想定する(カプ・コケコの上を取れるなどの利点から)ため、ダストシュートの直後に相手の交代をケアしたとんぼ返りを選択すると莫大なアドバンテージを取れることが多かった。
技は物理で強い4つを順番に選んでいるようなものだが、けたぐりは影うちと選択である。先制技の存在が重要であること、ミミッキュ、ゲンガーへの削りとして優秀であるため使いたい技だった。
このポケモンに関しては普段のシーズンよりも意識して強気に技選択を行った。カプ・レヒレへの交換読みダストシュートなどは多めにやったと思う。そもそもダストシュートという技がタイプ一致威力120で3割追加効果という命中80にしては破格の性能を持っているため、長い目で見れば積極的に選んでも採算が取れるはずである。
初手のゲッコウガミラーが頻繁に起きたが、安定した回答はなく、その都度最善な技選択を考える必要がある。「スカーフとんぼ返り+ギルガルド出し」などは対応できないため初手霊獣ボルトロス退きなども選択肢になる。
臆病
171(4)-x-150-172(252)-110-189(252) ※メガシンカ前DL調整でDに振ってもいいかも
流星群/ハイパーボイス/火炎放射/破壊光線
こちらも今回の軸。臆病最速メガボーマンダ。
ボーマンダに対してカバルドンやHBランドロスを繰り出してくることが非常に多かったため特殊型は分かりやすく刺さった。また、霊獣ボルトロスやサンダーのようなタイプ受けに対しても流星群の打点で返り討ちに出来る場面が多かった。
臆病最速は当然ミラーを意識していて、相手のボーマンダにこちらのボーマンダを後投げする動きも頻繁に行った。環境にいる特殊型が控えめが多かったのも追い風である。
このポケモンで羽休めをして次のサイクルを作っても周りの耐久が追いつかないため、より早めに戦いを終わらせられる可能性のある破壊光線を採用している。「もうこいつ死ぬな」ってときとかによく使用した。結構強かった。
ミミッキュ@ゴーストZ
意地っ張り
131(4)-156(252)-100-x-125-148(252)
じゃれつく/シャドークロー/影うち/剣の舞
ゲッコウガやボーマンダで事故らせて作った数的有利を勝利に変換する駒。
ラスト1体で出して詰めの動きをすることが多いため耐久振りよりもAS振りの方がいいと考えてこの型。最速か否か、ミミッキュZかゴーストZかはまだ少し考える余地がある。ゲッコウガ、ボーマンダが鋼に対してあまり強くないためゴーストZにしているが、単純な数値の高さとポリゴン2に通ることはミミッキュZを使う理由になりえる。
特筆することはなくただただ強い。今後もスタンダードなパーティを作るならば型はどうあれ入ってくる予定である。
ここまでのゲッコウガ+ボーマンダ+ミミッキュの選出をすることが非常に多かった。
控えめ
175(164)-x-91(4)-199(124)-101(4)-148(212)
10万ボルト/ボルトチェンジ/めざめるパワー氷/ヘドロウェーブ
臆病CS変幻自在ゲッコウガの冷凍ビームで31.3%の乱数一発
+1意地っ張りメガボーマンダの捨身タックル確定耐え
無振りカプ・コケコをヘドロウェーブで落とせるくらい
耐久に少し割いたスカーフ霊獣ボルトロス。調整ライン少し怪しいが。
ここまでで相手のカプ・コケコ含め早いポケモンが厳しい、メガギャラドスに結構簡単に負けそう、電気の一貫は割と切りたいなどの理由で採用。
まあ悪くない強さ。
意地っ張り
170-183(252)-110-x-111(4)-112(252)
157-119くらいの硬いミミッキュでもZで93.8%の乱数一発
意地っぱりメガボーマンダの捨身タックル耐えくらいのメガリザードンYなら晴れニトロチャージ+Zで110%~入る
無振りメガリザードンXに対してニトロチャージ+Zで大体倒せる(相手の竜舞+逆鱗は意地っ張りだと6割程で負ける)
意地っぱりミミッキュのミミッキュZ+影うちを威嚇込で余裕持って耐える
+1で最速100族抜き
崩しその他を求めて入ってきたポケモン。
剣の舞+ガオガエンZでドヒドイデを倒せること、他の受けループメンツでも受かりづらい、対面でゲンガーに強めなどの性能を評価した。
そのうえ、カバリザテテフのような構築に動きやすく、積み技持ちでありながら対面でミミッキュに勝てるなど思ったよりも強い部分が多かった。
途中まではHAベースでニトロチャージではなく挑発で使っていたが、HAとASで耐える技や確定数がさほど変わらないように感じたこと、挑発が必要な場面が少なくニトロチャージがあることで捲れる対戦がそれなりにあったことからこのような構成になった。
受けループにバンギラスを選出されるならばフレアドライブは格闘技にしていいと思われる。
耐性+ニトロチャージ+DDラリアットの能力変化無視によりオニゴーリに強めなのもセールスポイント。
ナットレイ@木の実
呑気
180(244)-136(172)-166-x-148(92)-22
ジャイロボール/種マシンガン/叩き落す/剣の舞
ミミッキュの+2ゴーストZ耐え
カプZで木の実発動調整
残りA
おそらくどっかから持ってきた配分
キノガッサに大きなアドバンテージを取られない、ポリゴン2の処理ルートになり得るポケモンを求めて採用した。そのため叩き落す+剣の舞。
重かった雨や、怪しかったカプ・コケコ、ミミッキュにも強めなポケモンなので最後の枠としては結構綺麗にはまっている。レート終わる前にこのポケモンを入れることに気づけていればもっと勝てていたと思う。
このポケモンもやはり宿り木を入れてサイクルを回すのに取り巻きが適していないため、攻めっ気のある配分と技構成にしている。
元々は鬼火気合玉メガゲンガーなどを採用していたがあまりしっくりはきていなかった。
レート時には構築が完成には至っていなかったが、その後改善を加えてこの形になってからは非常に納得のいくものになっている。
そのため、真皇杯ラストチャレンジもかなりの自信をもって臨んだが、5-2で予選落ちしてしまった。
2敗は命中不安技を複数採用しているがゆえの負けと、相性の少し悪い相手に選出でも差をつけられなかったため負けの2つ。ゲッコウガ、ボーマンダ、ミミッキュを中心に選出するため技はずしによる負けが1つくらい発生するのは仕方なく思っていて、1戦くらいは不利を覆せずに負けるのも仕方ないと思っている。
なので5-2という予選の結果はある意味予定通りではあったが、三竦みで落ちるのは予定外ということでした。